ビジネスの変化

WEBは、誕生したときからずっと「無料」「広告ペ-ス」が基本でした。そのため、有料でコンテンツ配信をやろうとしても、「なぜいまさら」といわれてしまいます。しかし、携帯電話のように「パソコンとはちがう新しいデバイス」であったり、電子書籍のように「WEBとはちがう新しいメディア」と思われているものならば、話は別です。

少額でも利益率を確保しやすい課金・決済システムを用意したうえで「新しい世界である」とアピールしていくことで、パソコン上でのWEBでは成功しなかった「ネット経由で配信するコンテンツで、きちんと収益を確保するビジネスモデル」が成立する多くの人がこう考えたからこそ、先に挙げた新しいプラットフォームは成功しつつあります。要は、「いかに多様な支払方法、すなわち決済手段を人々に許容してもらうか」が、すべての根幹にあったのです。

現在、ビットコインをはじめデジタルコンテンツへの支払の世界は、さらに変化しはじめています。これまではひとつの作品ごとに決済するものが基本でしたが、「月額固定料金の範囲内ならば、見放題・使い放題」のサービスが増えてきました。映像配信の「Netflix」は、アメリカを中心に4000万の加入を達成していますし、スウェーデン発祥の聴き放題型音楽配信サービス「SPotify」は、有料会員だけで全世界で600万人以上を集めています。日本でも、KDDIが展開しているスマホ用アプリ使い放題サービス「auスマートパス」の契約者は1000万人を超えます。日本テレビはアメリカ発祥の月額制映像配信サービス「Hulu」を買収・完全子会社化し、映像配信ビジネスを本格化させました。月額料金制は、コンテンツを売る側の視点に立つと、一見不利に思えます。しかし実際には逆です。コンテンツを使うたびに決済処理をする必要がなくて簡単であるため、利用される量はむしろ増えます。「支払のハードル」がさらにビジネスのかたちを変えようとしています